バス釣りの聖地、母なる琵琶湖、、、いろんな言われ方をしていますが、日本におけるバス釣りのメッカは琵琶湖で間違いありません。

ブラックバスの世界記録も琵琶湖から出ていますし、湖におけるバスの密度が高いのは、間違いなく琵琶湖が日本一だと思います。

筆者はバス釣り歴約20年で、今でも月に1~2回はアルミボートを琵琶湖に浮かべているのですが、琵琶湖で釣果を上げるには、流行りのルアーはいりません。地元で長らく支持されている定番ルアーを押さえておけば、かなりの確率でいいサイズのバスが釣れると思います。

もちろん、季節を意識することと、ルアーにあった釣り方をすることが大前提ですが。

本記事では、初めて琵琶湖へバス釣りに行く人に向けて、「これは釣れる」と地元で支持されている定番ルアーやタックル、メソッドをご紹介します。

目次

琵琶湖は南湖が絶対釣りやすい

琵琶湖は総面積670平方キロメートル。とにかく琵琶湖はケタ外れに大きく、とても一日で攻略できません。滋賀県の面積が4,017平方キロメートル。ざっくりいうと滋賀県の1/6は琵琶湖です。

そんな大きすぎる琵琶湖ですが、琵琶湖大橋を境に北湖と南湖に分かれています。総面積670km2のうち、北湖の面積が623km2、南湖は58km2と、北湖は南湖の11倍も大きいのです。

また北湖はとても深く、最大で103mの深さがあります。平均でも43メートルあって、ポイントやエリアを知らずにバス釣りをするには、かなり難易度が高いフィールドです。おかっぱりで投げても十数メートル沈むなんてことがおこります。

一方の南湖は、平均の水深が4m。そして、ウィード(水草)がとても豊富なため、もともと深い水深を好まず、ストラクチャーに身を潜めたいバスが、ほぼ全てのエリアで生息可能なのが南湖です。

もちろん北湖にもデカバスはウヨウヨいるのですが、初心者はエリアを絞り切れず、途方に暮れる可能性が高いと思います。

琵琶湖初心者の人は、まず南湖でウィードを意識した「琵琶湖の釣り」を習得しましょう。ボート釣りの場合、エリアに困ったらバスボートが密集している「船団」にめがけて行けば、そこが大体のポイントのはずです(笑)

南湖のバス釣りポイント

水深が平均4mで、ウィードやオーバーハング、漁港などの人工ストラクチャーがいたるところにある南湖にはおびただしいまでの釣りポイントがあります。


画像出典:琵琶湖おかっぱりナビ

紹介されているおかっぱりポイントだけでもこの数!ラン&ガンが捗ります!
琵琶湖おかっぱりナビ」さんに詳しく紹介されていますので、ぜひ参考にしてください。

ボート釣りの場合は、これらのおかっぱりポイントに加えて、
カネカ沖
KKR沖
ヤマハマリーナ沖
といった沖に出たポイントが追加されます。その他にも、真珠棚や取水塔などといった沖にある人口ストラクチャーが有力なポイントとなります。

琵琶湖初心者の人は

  • レンタルボート店で旬のエリアを教えてもらう
  • 船が集まっているエリアに行く

この2つをやればOKだと思います。

ちなみに、レンタルボート店は、釣り広場.comさんで紹介されています。

【初めてレンタルボート】タックルや必要な道具などはこの記事を参考にしてください。

必要なタックルについて

琵琶湖でのタックル選びは前提として、やや強めのロッドパワーを意識してください。もちろんライトアクションや、ウルトラライトアクションでも釣りはできますが、思わぬデカバスがかかった時に、弱いロッドパワーではモンスターの引きの前に、何もできずバラすリスクがあります。

そもそも、デカバスを釣りに琵琶湖に来たはずです!

そういう理由で、スピニングタックルについてもミディアムライト以上のロッドパワーをおすすめします。

ベイトタックルは、ミディアムライト、ミディアムかミディアムヘビーが一本、そしてヘビーアクションを準備しましょう。

琵琶湖に持って行きたいタックル
フィネス(ジグヘッド・ミドスト)
スピニングタックル:ミディアムライトベイトフィネス・トップウォーター
ベイトタックル:ミディアムライトorミディアム

巻き物(バイブレーション・クランク・マキマキ)
ベイトタックル:ミディアムorミディアムヘビー

ジグ・ヘビーテキサス
ベイトタックル:ヘビーorエクストラヘビー

特に気にしたいのが、巻物用のロッドです。ウィードの釣りが主体になる南湖の釣りでは、ウィードの上っ面をトレースするようにルアーをアクションさせていきます。

この時、フックに絡んだウィードを切る必要がありますので、ハリのあるファーストテーパーのロッドが向いていると思います。ノリ重視のグラスロッドなどは、ウィードを切るのに向いていないので注意してください。

あとは、ロッドの長さも重要です。とにかく広い琵琶湖では、ロングロッドの遠投性能がとても重要です。最近では8フィート以上のロッドが琵琶湖の定番となっています。遠投だけでなく、琵琶湖で出番の多いディープクランクをより深く潜らせる「ニーリング」にも最適です。

おすすめのロングロッド(8フィート以上)を紹介していますので一度チェックしてみてください。

ジグヘッドやヘビーテキサス用のロッドについても、腰の強いロッドパワー重視がいいと思います。南湖の日中(特に夏場)の釣りは、シャロ―で小バスと遊ぶか、(ドームのようになっている)濃いウィードの最深部に1オンスクラスのヘビーテキサスを打ち込むパンチングをするかどちらかになると思います。当たればデカいこの釣りは、濃いウィードの中からデカバスを引き上げるロッドパワーが必要になります。

琵琶湖のデカバスハンター奥村和正氏がプロデュースするDEPSのロッドが物干し竿といわれるくらい硬いのも納得です。

琵琶湖の定番ルアー・メソッド

トップウォーター

OSP BUZZ ZERO TWO BEAT

朝一で試したいのが、シャロ―でバズベイトです。いろいろなバズベイトがありますが、OSPから発売されているBUZZ ZERO TWO BEATは琵琶湖の定番アイテムとして定着しています。クルクル回るプロップへ真鍮製のクラッカーがヒットした時の強い衝撃と音量でやる気のあるバスをボトムからでも引き寄せます。琵琶湖を本拠地にする大御所バスプロがこのバズベイトを見たときに、「自分が作りたかった」と悔しがったとの逸話もあります。色は黒かチャート系が人気です。

DEPS バズジェット

リップとスイッシャーのついた巨大なペンシルベイト。琵琶湖のデカバスハンター奥村和正氏がDEPSからリリース。一時はプレミア価格になるほどの人気で品薄状態になりました。今でも多くの琵琶湖ロコアングラーのタックルボックスにはバズジェットがあるはずです。

メガバス POP-X

少しスローに攻めたい時に活躍するのが、メガバスのPOP-Xです。強めのスプラッシュは、広大な琵琶湖でもアピール十分です。琵琶湖以外でも実績のある超定番ルアーです。

マキマキ

琵琶湖のウィードの釣りをする際にぜひ知っておきたいのが通称「マキマキ」といわれるメソッドです。

画像出典:ルアーニュースR
カーリーテルのテキサスリグをウィードの表層や中を泳がせるのですが、ハードルアーでは攻略できないウィードをソフトルアーで攻略できるので、とても効果的です。一年中活躍するメソッドです。

マキマキに使用するカーリーテールの定番はZBC(ズーム)デッドリンガー8インチDEPS スターラーテール5.5インチです。どうせ琵琶湖で釣るなら大物狙いしましょう!一定のスピードで巻き続けるのがコツです。早め~遅めといろいろ試して見ましょうフックはオフセットで、引っかかったウィードを切る時のイレギュラーアクションも効果的です。

カラーは、パンプキンとスカッパノンがあれば安心です。バレットシンカーは、3/8オンスを基準にくら1/4(遅まき)と1/2(早まき)オンスを使い分けましょう。

スコーンジグ(マキラバ)

ラバージグにワームをセットしてスイミングさせるメソッドです。あたりが「スコーン」と明確にくることから、地元では「スコーンリグ」と呼ばれています。古くは「巻きラバ」とも呼ばれていた南湖定番のメソッドです。


画像出典:TSURI HUCK

ポイントとしては、スイミング姿勢を重視するため、ラバージグは「フットボールジグ」を使用してください。サイズは3/8オンスを基準に1/4と1/2オンスを使い分けましょう。フッキングを重視する人はフックガード無しを選びましょう。

使用するワームは、サワムラのワンナップシャッドが良く使われています。他のルアーにも共通しますが、カラーはワカサギやギルカラーのナチュラル系をおすすめします。

ちなみにスコーンリグを、バシバシとロッドを上下に煽る縦の釣りをすることで「ハネラバ」とよばれる南湖で実績のあるメソッドとなります。ウィードエリア攻略に有効です。

スピナーベイト

なぜか昔から琵琶湖では「風が吹いたらスピナべ」といわれます。夕方近くに強風が吹き、水面が波立ってきたらスピナーベイトの出番です。

スピナーベイトのおすすめは、エバーグリーンのD-ZONEと、DEPSのBカスタムです。サイズは3/8と1/2を用意したいところです。琵琶湖のルアーサイズは、他のエリアよりも少し大きめかもしれませんが、フィールドと同じく、琵琶湖のバスもアベレージサイズが大きいので問題ありません!カラーはアピール系とナチュラル系の2種類を準備しましょう。個人的には黒色もおすすめです。

エバーグリーン D-ZONE

耐久性を犠牲にした細いワイヤーが激震の波動を生む、まさに釣れるスピナーベイト。清水盛三プロ渾身の名作ルアーです。1/2オンスをメインにやる気のあるバスを誘い出しましょうシャロ―から中層で活躍します。

DEPS B-カスタム

アイが付いたブレードが特徴的な琵琶湖のデカバスハンターご用達のB-カスタム。剛性の高いフレームと安定したスイミング姿勢はスローローリングに向いています。フッキング性能も高く、チャンスを確実にものにできる優秀なスピナーベイトです。

バイブレーション

琵琶湖の釣りで忘れてはいけないのがバイブレーションです。筆者的にはハードルアーで1,2の実績があるのがバイブレーションです。

琵琶湖のバイブレーションの大定番はダイワのTDバイブレーション82Sです。バイブレーションのカラーもナチュラル系、キンクロやチャート、シルバーのアピール系を押さえるようにしましょう。

TD-バイブレーション82S

琵琶湖で欠かせないスローロールの釣りを高次元で可能にするために開発されたT.D.バイブレーション。ラトルサウンドも琵琶湖仕様にチューニングされていて高い集魚力を発揮します。食い気がないときのために、サイレントタイプも持っておきましょう。カラーは様々ですが、ナチュラル系、チャート系に加えて、「琵琶湖ガイドキラー」というカラーも高実績です!

エバーグリーン ブザービーター

これは筆者が個人的にオススメするバイブレーションです。サウンドと振動がTDバイブレーションよりも大きく、朝一の活性が高いタイミングでキャストすると面白い釣りができると思います。

クランクベイト

中層からディープを効率よく探るためにクランクベイトは活躍します。琵琶湖の定番クランクベイトといえば、なんといってもティムコのファットペッパーマグナムマッドペッパーマグナムです。

ファットペッパーマグナム

MAX5mに設定された潜行深度で、中層を探るのに最適なのがファットペッパーマグナムです。大き目のサイズと振動がアピール度を高めています。南湖のほとんどのエリアはファットペッパーマグナムでOKです。

マッドペッパーマグナム

水深6m以上を探るときはマッドペッパーマグナムの出番です。ウィードが伸びきっていない春~初夏によく使われます。巻くごとに釣れる気がしてくる琵琶湖の大定番クランクです。

パンチング・ヘビーテキサス

パンチングとは、主に夏場の日中はウィードがドーム状に密集するエリアにヘビーテキサスを打ち込みバスに口を使わすメソッドです。


画像出典:LureNewsR

使用するバレットシンカーは1~2オンスです。パンチングに使用するバレットシンカーは、必ずペグ止めで強く固定するようにして下さい。ちなみに筆者は1オンスのバレットシンカーにヘビーアクションロッドでやっています。あまり重くても疲れるので。

汎用性に欠けるかもしれませんが、パンチング専用ロッドとしてはエクストラヘビーアクション以上のロッドを使う人が多いですDEPSのサイドワインダー ヒュージカスタム H3S-73RFが人気あります。

ヘビーテキサスを打ち込み、底に着いたら2~3回シャクってからステイ。数秒待って、バイトが無ければピックアップ。これを繰り返します。気の遠くなる作業ですが、来たら間違いなくデカいです。使用するワームは大き目のカーリーテールが定番です。もちろん、ZBCのビッグデッドリンガー8インチでもOKです。

琵琶湖(南湖)の定番ワーム

ネコリグ用ワーム

ストレート系ワームを使用。ウィードに引っかけながら、リフト&フォールでスローにアクションさせましょう。ZBCのスワンプクローラーが人気。ゲーリーヤマモトの6.5インチカットテールもよく使われます。

本来なら、スピニングロッドの出番が多いネコリグですが、ウィードの多い南湖では、太いラインが使えるベイトタックルが安心です。ベイトフィネスタックルがあると琵琶湖では重宝します。

おすすめのベイトフィネス用ロッドとリールを紹介していますので参考にどうぞ。

ミドスト用ワーム

どうしても釣れない状況を打破する最終手段がミドストです。シャッド系ワームで中層をゆっくり引く釣りですが、小バスやブルーギルの反応が良すぎて、デカバス狙いには苦しいかもしれません、、、DEPSのチビアダーやゲーリーヤマモトのシャッドシェイプワーム4インチが良く使われます。

いかがでしたか?琵琶湖の南湖でよく使われる定番ルアーやメソッドを紹介してきました。雑誌やネットの情報と少し違うと思われる人もいるかもしれませんが、この記事で紹介したのは流行りに左右されることのない定番中の定番ルアーなので、発売されてから随分と時間のたつものもあります。ですが、バス釣りは流行りではなく基本が大切です。

地元アングラーがデカバスを釣る為に、タックルボックスに常備している一軍ルアーたち。初めての琵琶湖釣行の際には、ぜひ参考にしてください!

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